carmine跡地

はてダの跡地です

10年前の僕らは胸を痛めて「いとしのエリー」なんて聴いてた

2010年6月9日、NHKホールで行われた小沢健二のライブに行ってきました。
小沢君が目の前にいた。目の前で歌ってた。夢のようだけどそれは紛れも無く現実で、現実ってなんて素晴らしいんだろうって何度も何度も胸を叩いた。あの奇跡のような夜を感じることができて私はなんて幸せなんだろう。目の前の席の女の子が、踊りまくりながら、クラップしまくりながら、何度も何度も涙を拭ってた。私も泣いてた。なんか、感動とかそういうのももちろんなんだけど、それどころじゃない熱さっていうか、そりゃ木も歩くわ、っていうくらいNHKホールで爆発してた想いの力は凄まじくて、そしてそんな怒号のような歓声をニコニコ笑って受け止めるどころかぱーーーん!と放ち返してきた小沢君のあの細い体からは生命力が溢れていた。13年歳を取った小沢君は、確かにまあ13年経ったんだなとは少しは思ったけどだけど基本的になーーーーんにも変わってなかったよ。サラサラ髪でほっそい体で、上手いとはお世辞にもいえないけれど素敵な素敵な甘くてチャーミングで力強くてハッピーなあの声で歌う、小沢君があの頃と変わらずにそこにいた。いや、変わってたな。変わってた。変わってたんだよ確かに小沢君は。それは私も年を取ったということなのだろうなとは思うんだけど、CDで聴いてるのと生で“今”の小沢君が歌うのとでは同じ言葉でも違うんだって全身で感じた。時間が動くってこんなに素晴らしいことなんだ、って体が震えた。
生きることってこういうこと、って、小沢君の歌を聴いてて感じた。熱い熱い、力。衝動?本能?なんだろう。すっごくシンプルなんだ、生ってやつは。愛。光。心。




ああ、夢が夢なら。