carmine跡地

はてダの跡地です

3月11日マチネ 上演回数800回公演

去年700回公演を観て、もう800回とか。この舞台のペースは一体なんなんだろうか。すごいよなあ。この回数をこなして、しかも単独主演ですもの。すごいです。おめでとう。
オープニングの座長の口上で800回に触れて、拍手ー。千秋楽のシーンとか屋上でも「めでたい日だ」とか、それっぽい雰囲気で言ってた気がします。窓4人のアドリブは、うさぎ跳びで袖から出てきて「797、798、799、はっぴゃくー!」でした。思わず客席も拍手。めでたい。
内くんの芝居がすっごく良かった。1週間前に観たときの一本調子な叫び芝居じゃないんだもん。弱い部分をしっかり感じさせるんだけど、かといって幼すぎず。叫んでばかりだと性格悪く見えるんだよね、この役。そこを感情移入させるには、共感というものが必要になると思うんですが、この日のウチはすごかったです。今まで見たウチのなかで一番好きかも。コウイチや他のメンバーもすごく良くてね、ときどき出くわす、演者のテンションと観客のテンションがとても良い高ーいとこで合致して生まれる空気が、この800回には流れてた。そう、皆テンション高いんです。芝居から、ダンスから、気合がわかる。私は去年の700回公演くらいしか記念回公演を観たことはありませんが、去年のときよりすごくノッてるのを、観ながら感じてた。
お前、大劇場に行って何がしたいんだ?というコウイチの問いに答えるウチ。「オレはオレのやり方で前に進んでいくんだよ・・・っ」この台詞を聞いたとき、なんだかわかってしまった。ウチは、この物語の幕が下りた後、このカンパニーにはもう戻らないんだ…って。ひとりで、自分の力で歩いていくんだ、って。そうわかってしまった。私のこの日のSHOCKは、そういうパターンでした。そう思ったらもうここで泣けた。楽しそうなカンパニーに初めて見えた、別離の兆候。道が分かれる予感。私はこの物語の結末を知っているからこそ、涙を堪えることができなかった。
ジャパネスク凄かったです。壮絶、という言葉しか思いつかない。驚くような形相で力を振り絞り立ち上がり、コウイチを蹴り倒すウチ。階段に躓きながら、一歩一歩階段を上る。満身創痍のコウイチの咆哮。這うように階段に辿りつき、残党を斬り捨てる。予備の刀を差し出され引き抜き、その重みに欄干に倒れこむようにし自分が持つ真剣を愕然と見遣るコウイチ。「…マチダ……!」気付いたマチダの取り乱した姿。面白そうに試すように、緩む口元を隠せずそれを見下ろすウチ。コウイチが狂気へと一歩踏み出す。やめろ!無理だやめろ!と必死に懇願するウチ。コウイチが来いよーーーーーーー!と叫び、パニックになったウチともみ合う。叫び声。血が噴出す。時間が止まったかのような、真空のような間。ステージに叩きつけられるコウイチ。…息ができなかった。血まみれのコウイチが奈落へと沈んでいく姿が、必死に伸ばされていた手が力を失い、目が閉じられ、糸の切れた人形のように奈落へ倒れこむ姿が目に焼きついた。
休憩時間で客席が明るくなっても涙が止まらなかった。こんなの初めてなんですけど・・・いや、私SHOCK大好きだから毎回号泣はする。だけど、一幕からこんなに泣くのってさすがの私も初めてで、びっくりした。涙止まんねー!なんだこれ。しかも休憩なのに両隣の人席立たないので、前は通路だから人はばんばん通るしそれでも涙止まんないんだよおいどうした私(笑)。いやあ…今日すごいイイよ。しあわせ…!






そのあとあの地震が起こったので、書けるのはここまでです。どうしても書いておきたかった。SHOCKのほんとうの千穐楽の今日までに、どうしても書いておきたかったんです。あんなことになってしまったけれど、中断してしまったけれど、その日もSHOCKという舞台は素晴らしかった、って。一回一回を悔いなくステージに立っている、とこーちゃんはいつも言う。何度も観劇してきて、その言葉が真実ではなかったところなんて見たことがない。いつだってどんな日だって誰もが全身全霊で舞台に立ってた。この日もそうでした。その後に起こる出来事なんて、誰も知らなかった。だけど、日常が続くと思っていたあの時間でだって、カンパニーは全力だった。




こーちゃん、カンパニーの皆さん、今年も素敵なステージをありがとう。本当は今頃下りているはずだった千穐楽の幕。心の中で、今年のSHOCKに幕を下ろします。
必ずまた、お会いしましょう!大好きです!