carmine跡地

はてダの跡地です

順序だいじ。

今年のSHOCKを観ていて疑問に思っている事を全部書く。






二幕告白シーンの後で歌われる「ONE DAY」ですが、コウイチの後に続いて真っ先に歌い出すのがリカっていうのが違和感あってすごくムズムズする。コウイチ→リカ→その他じゃなくて、コウイチ→ウチ→その他の順であるべきなんじゃないのかな。そうじゃないとウチの決意が弱くて弱くてさーーーー。屋上で歌われたONE DAYと二幕のONE DAYでは持つ意味が全く違っていて、確かに屋上ではコウイチの想いとリカの想いをとても効果的に表してる。だけど、二幕で歌われるあれは、リカの想いがコウイチのすぐ次に来るのは変だと思う。ライバル役の存在軽すぎるだろう。いやこれコウイチとリカのラブストーリーじゃなかったと思うんだけど…観客が感情移入して泣きじゃくるのってコウイチとライバル役の関係性を中心とした群像劇だと思うんだけどあれおかしいな…もしかしてリカがライバルだったのかな……。書く順番がぐちゃぐちゃになってるんだけど、屋上で歌われるONE DAYはとてもイイと最初に書きましたが、そこでも不満はある。ウチ・ヨネハナ・マチダが「その他アンサンブル」状態なのが、惜しい。コウイチとリカメインでいいんだけど、途中からコーラスで加わるその3人が結局コーラスしかしていないじゃないですか。コウイチのステージにかける思い→リカの恋心→コウイチの仲間への思い&恋心から来るリカの不安→仲間達が加わり、カンパニーとしての夢…というふうに、最後は、ひたむきに夢に向かう仲間達の歌になるわけじゃないですか。その歌を何故かコウイチとリカだけで〆てしまう。ウチ・ヨネハナ・マチダは二人の左右でただ立ってる。え?そこにいるなら一緒に加わろうぜ?「きっと夢はかなう」という最後の一節、全員で歌ってこそのメインキャストじゃね?途中で出てきて加わった意味どこいった???…まあね、数少ないリカの見せ場だからなんだろうなとは思います。だけど、だったらこの歌が終わってから3人出てくればいいのに。ここでも、ヨネハナ・マチダと一緒にモブ化するウチの悲しさよ…。
今年のリカの造形が全くピンとこないのはコウイチとウチの造形の所為もあるんだってことはよくわかってる。どのキャラクターも、広がりが無い。単一な作られ方で、こちらが想像力を働かせる余地が無い。つまらない。なんでもかんでも説明してくれなくていいよ。ここ何年かのインタビューなどでこーちゃんが語るようになってきた、細かい演出意図、言っちゃなんだけど観客である私達はぜーんぶわかってたじゃないですか。ああやっぱりあそこはそういうつもりで作ってたのね、って、彼が語る事ぜんぶに「だよねー」って思ってた。えっそうだったの?!なんていう意外な意味が込められてる場面なんて無かったよっていうくらい、私達は読み取ってた。そして、パッと読み取れること以上にその向こう側までも想像し、肉付けしてきた。今年のSHOCKはそういう、「向こう側」がよく見えない。もっと観客に委ねてくれていいのにな。そしてウチのキャラが「カンパニーのナンバー2。コウイチの存在に焦り、屈折した思いを暴発させてしまい悲劇を引き起こす」という設定がブレ過ぎててよくわからなさに拍車をかける。なんなの?ただのアホの子??コウイチのことも特別好きってわけでもなさそうだし、リカへの想いがもうわけがわからない。胸が痛まない。屋上の演技が、リカにテコ入れをした所為でウチが霞んだ。屋上でのコウイチとrリカを後ろから見つめて、思いを隠すシーン。あそこでライバル役→リカの想いが切なく表現されていたからこその、その後の展開じゃあないんですか。それを、屋上に駆け出してきてたいして思い詰めずにサラッと会話に入ってくる。おいおいおいおい、軽いぞ、と。リカはリカで、コウイチのことじわじわと落としにかかっているように見えます。「リカはウチの想いに気付かないような鈍感な子じゃないと思うんですよね」by今年のパンフってさやかちゃん、気付いててあの態度だとしたら、それちょっと引くわーウチのこと踏みにじりすぎだわーなんのつもりでニッコリ笑顔でなんも気付かないふりして軽くあしらってるんだー。掃除押し付けるとこも公園で「あたしに??」とかきょとん顔で返すとことかもひどいし、屋上も地味にひどいよね。仲間達の気配に「わっ、わたしたちみんなの、感謝の気持ち…っ」とか、その場を取り繕う言い訳までしてる。確かにこりゃ普通の女の子の恋愛の駆け引きすなぁ。いやいやいやいやリカっていう女の子がウチのこと平気で傷つける女の子じゃ、嫌なんだけど。「あそこはコウイチがフォローしたじゃない!」ってウチに対して血相変えて食って掛かるリカとか*1、どう捉えたら良いのでしょう。ウチがあんなにまで惚れる『イイ子』に見えないのだよなあ。リカのキャラクターを変えるなら、ライバル役もそれに付いていってほしい。「ウチ」がリカのこと好きで好きででも気持ちが届かなくてそれが思い詰める一因になるんだっていうことに、説得力が欲しい。そういうキリッと胸を痛ませてウチへの感情移入の下地を作るべき屋上のシーン、ウチの表現やっぱりっさりしすぎだよなあ…そして公園の登場はサムい。やりすぎ。ライバル役のキャラクター崩壊しすぎ。改めて、今年のウチってどんなキャラなんだろ。やっぱり頭の軽ーいアホの子か。…って、それじゃダメじゃん。コウイチがずいぶんと無神経さを強調されたのもわかりやすい造形ですよね。うわあイラッとくるわーこのひと。無神経だし俺様だし、こりゃちょっとついていけなくなる気持ちもわからないではないわー。って、所々で思わされる。それって良い点なのかな。なんかもうよくわからない。私は何度も何度もしつこく見続けてきたリピーターだから、え?そこまでステレオタイプに強調しなくてもわかるし…って引いちゃうのだけど、そのくらい単純明快な演じ方のほうが初見のお客さんには伝わるの?誰も彼もがわかりやす過ぎて逆に型にはまってしまったように見えるんだけどな。4ヶ月公演の影響なのかな。。。
今年何人かのお友達と観劇し、殆ど必ず話題に上るのが、ジャパネスクのクライマックス。階段上のシーン。やめろ!無理だって!と叫ぶウチに、来いよー!と煽るコウイチっていう部分、ウチの取り乱しっぷりがこれまたわかりやすく強調されてます。ウチのわかりやすすぎる造形でびっくりする。んふふぷぷぷひゃははーって、そんなベタな大きな演技する必要あるのかなあ…頭の弱い子にしか見えないんだけど…。そして斬りつけてしまった後呆然とするウチに、続けろー!と叫び突き飛ばすコウイチ。ん?あれ?『あのときあの状況で、お前はショーを続けたんだよ!』…さすがにこれはどう見ても続けられていませんぜ。さすがにこの矛盾は脳がスルーを拒否するらしく、観劇後に「あれさーどう見ても続けてないよねウチ。」と語り合わずにいられない。そういう設定で行くのならそれならそれでいいんだけど、そしたら二幕の告白シーンの台詞変えようや。
長々と書いてきましたが、ここまで書いてきたことだけだったとしたら私は乗り越える自信がある。とんちんかんなんぼのもんじゃい。長年のジャニオタ生活で鍛えられてきた脳内補正は伊達じゃない。だけど、どうしても駄目なことがある。出演者達によるアドリブ。これがもうほんと無理。かっちゃんオーナーになってから毎年「あー別にこれ要らないよなー」とは思っていたけれど、今年の雰囲気をぶち壊してるのはかっちゃんじゃなくて、座長自身。これがねえ…私はショックで。物語が物語でなくなってしまうんです。かっちゃんがどんなにおどけても壊れなかった物語が、コウイチが光一に戻ってしまう事で壊れてしまう。そりゃ今までだって結局はコウイチをコウイチの中の人とオーバーラップさせてこその舞台だったわけだけれど、こっちが勝手にダブらせるのと、コウイチがコウイチの仮面を外しちゃうのとでは訳が違うでしょう。かっちゃんのアドリブはやりすぎなところもたくさんあるけれど、今まで仮面は外していなかったと思うのです。それが今年は、物語の途中だというのに舞台上の人物が皆してひょいっと仮面を外す。コウイチが光一に戻っちゃうのをいいことに、皆がそれに続いてしまう。ファンにしか笑えないことをする。「皆はどうしたい?(そりゃ行きたいぜー行こうぜー)マチダは?」ここのシーンでアドリブ大会になるのはひどい。明るく楽しい場面からフッとシリアス展開にトーンが変わって内容に集中し始めたところであんなふうに突然ブツッと集中力切らされたら、ストーリー忘れるよ観客は。そこで集中力と感情が途切れてしまったところでショーが始まるから、気持ちが戻らない。そして幕間のシーンでは突然仲間割れですし。うーん、うーん、物語に慣れ過ぎてないかな?こう流れてこう展開してここで喧嘩してここでこじれてここではい、刺す。落ちる。ジャーン。そういう流れを、わかりすぎちゃって作ってない?今年の演出したひとちょっと来い!聞きたいことも言いたい事も山ほどあるぜ!という気分です。わかりやすくしたがために却ってしっちゃかめっちゃかやないかい。カンパニーの親密度が上がるのは結構なことだけど、だからってメインキャストを10人には出来ないんだよ。皆に見せ場を、個性を、って考えてるんだろうし、それによってストーリーに深みを出したいのかもしれないけど、それなら脚本直さなきゃ。10人を効果的に動かせるような脚本じゃないでしょ今のは。脚本でではなくアドリブでキャラ立ちさせてる時点でそれどうにかしたほうがいいと思うよ。。。

*1:東京で1ヶ月経って少し柔らかめな言い方するようになってたー。