carmine跡地

はてダの跡地です

Music of Life

「Music of Life」はとても感情的で、様々に変化する、生きている曲なんだと思った。それが喜びであれ慈しみであれ感謝であれ愛しさであれ、そして怒りや悲しみであれ。たくさんの感情を孕んでどんどん生きる曲だと思う。


怒りや苛立ちや悔しさやるせなさを込めた叩きつけるような曲にも命は宿る。輝いていたよ。「Music of Life」は叫びだ。この曲はどんどんかたちを変えていくはず。その時々の想いで、かたちを変えていくんだと思った。つよしが体裁がどうとかそんなん関係無く演奏を終えて真っ先にステージから姿を消したのは正直ショックだった。あんなふうに終わったことに呆然としたし混乱したしウワーン?!て気持ちにもなったし、清々しく帰路に着いたとは言いません。そう言ったら嘘になります。ドーム出て駅前の飲み屋までボーッと歩いて*1 エレベーターを待っている時にやっと状況が脳まで到達したのか、「ね、あれでおわり?あれでおわりなの?最後の最後であれ?!えええええー」って友達に縋りついて訴えたりした。
だけど、「音楽」ってやっぱりすごいな、と思った。だって 静かに静かに怒って悲しんでたつよしがあれだけ感情を露にするんだよ。それは音楽に力があるからだ。嵐のような「Music of Life」。嵐っていうのも違うかな。爆発、かな。堂本兄弟の放送で聴いたときは別に…空回りっていうかテレビの前でボーッと聴いてるこっちが置いてけぼりな曲…ふぅ〜ん…まあ『DBB』の曲ってことだし、私はDBBのファンじゃないし…別にどうってこと……とか思ってました。実は。だから一昨日は、ふたりの表情を一瞬も逃したくない気持ちで見つめながらもモニターに出てた歌詞を必死に頭に刻んでた。ある意味、曲頭でつよしさんが苛立ちと悲しみを口にしたからこそ、私はあんなに真摯な気持ちであの曲に向かい合えたのかもしれない。エンドリ第三期のときのつよしの言葉が帰り道頭の中でぐるぐるしてた。『どんなに嬉しくてもどんなに悲しくてももう何年も、涙が出ない。こんな自分は人間じゃないんじゃないか機械なんじゃないか、と思ったりもした。だけど、僕が立っているのは今そういうところなんだと思う』と静かに淡々と語ったつよし。気の合う仲間と思う存分音楽に浸かって100ステージをこなしかけがえのないものを掴んだであろう人が、喜びと充足感で涙を流して笑っていてもいいであろう人が、淡々と感情が伺えないような静かな静かな表情でそう語ったのを見て、私は胸が詰まるような気持ちになった。近畿ファンでもなんでもない十五年来の友人とそのライブを見ていたのですが、終演後に友人が「つよしくんはどうしたの?まだ悲しいの…?」と呟いていたのをはっきり覚えています。あのつよしと、さっきドームで自分の感情を持て余していたつよしと。作り笑いする余裕でも苛々をただぶつけてたわけでもなく、一言でも発したらあれ以上ステージに立っていたら泣いてしまうんじゃないの…?という顔だった。
彼がどれだけの思いでこのKinKi Kidsのコンサートに向かっていたのか、もう理屈じゃなく伝わってきた。一人で先にステージを降りてしまったことは私にとって残念なことだったよ。多分つよしだって自分の行動を肯定なんてしないと思う。誰も喜んでいないでしょあんな終わり。だけど、なんだろうねこの気持ち。今でも変わらずつよしが大好きだし、彼の近畿に対する気持ちを感じた。おかしいねほんと。馬鹿だねファンって。結局そんなとこにたどり着いちゃうんだからね。だって、どうやったら嫌いになれるの?愛想つかせるの?大好きな大好きなKinKi Kidsに。ずーっと楽しかったコンサート。何日も何日もずっとふたりに幸せにしてもらったことをちゃんと覚えてる。あの一瞬はその幸せを否定してしまうものなんかじゃないよ。つよしの「感情」を否定したり非難したりなんて、出来るわけない。
そしてこの曲を歌っている光一さんは本当に本当にきれいだった。ああ、こーちゃんきれいだな、ってただただそう思った。全てを受けとめて立つ美しい人。ステージの上が大好きです、それが僕の生き方です、と…そう言って笑った光一さん。
闘い方はふたりそれぞれだ。目に見えることも同じでは無いふたり。強さも弱さもそれぞれ持ってる。言葉を発さず背を向けたつよしが悲しかったけど、じゃあ笑顔の仮面をかぶって光一さんと手を繋いでファンに手を振ってどうもありがとう〜って表面だけでもやってくれたら私は嬉しかったのか?違う。そうじゃない。そうじゃないよね。
つよしとこーちゃんが私はとても好き。コンサートの最後に感じたことは、楽しい時間のほんとにごく一部の出来事だったけど、心にしっかり残しておきたいと思った。最後の一瞬だけにとらわれて楽しかったことが帳消しになってしまうんじゃなくて、あの瞬間に感じた気持ちも忘れたくないだけ。


これからも「Music of Life」を聴き続けたい。一緒に感じて一緒に揺さぶられて一緒に生きてゆきたい。一人でも多くの人に直接この曲が届きますように。






「Love is...」を聴きながら書きました。今の私の気持ち。

*1:冷静というかなんかよくわかんなかった。終わ…り……?え?理由はやっぱアレかなぁ……あ、ああ、そっかぁ……ん? みたいな。