carmine跡地

はてダの跡地です

世界が世界が愛だとは言えないが

昨夜NHKでピアノの番組を見て、ああまたピアノが弾きたいなあと思った。小学校一年生から六年生の始め頃までピアノを習っていたのだけれど、生まれながらに醜く歪み…じゃなくて、不器用で芸術センスゼロなんですよ私。ピアノもある程度以上は全く上達しなくてですね、思うように弾けないものだからどんどんやる気も興味も失せて練習も嫌いになり、しまいには週一回のレッスンの直前だけ慌てて練習するだけになってしまいました。そんなんでレッスン中ちゃんと弾けるわけがなく。先生はそんな私の横で怒るし、そのうち殆ど口を出さなくなって、つっかえたり譜面見てフリーズしたりしてると大きな溜息をつくようになりました。そして最後はそれまでやっていた譜面を取り上げられ、ピアノを始めて1年目の人が弾くような簡単な練習曲の譜をレッスンのその場で初見で弾くというスタイルに変更させられました。そんな時間、楽しいわけないじゃないですか。すべてが悪循環ですよ。なにも楽しくない。ていうか屈辱的だし苦痛でしかありません。六年生になって受験を口実に止められたときはとても嬉しかった。あのつらい時間から開放されたぞー!って大喜びでした。
私がもし子供になにかを教える立場に立つことがあるとしたら、子供の横で溜息をつくことだけはやめようと思っています。そのピアノの先生はべつにずっと怒りっぱなしだったわけでもないしお教室でクリスマス会があったり、楽しい事だってあったんですよ。だけど私が真っ先に思い出すのは、ミスタッチをして『あっ…どうしようまた間違えた』と(>_<;)こんな気持ちでビクゥッとした瞬間に聞こえてきた、先生の溜息。足を組んで頬杖を付いて、うんざりした顔で大きく溜息をつかれた。ああ、もう私匙投げられてるんだな、先生うんざりしてるんだな、って子供心にわかってしまった。まー今考えるとあんなヘタクソで練習もしてこない生徒なんて嫌がられるのも当然だと思いますけどね。ピアノなんて義務教育でも無いし学校の教師じゃなく民間のピアノ教室なんだからそんなに嫌なら辞めろよ、と思われるのもしょうがないかとは思います。だけどなあ。ちょっとしたトラウマなんですよね。ってなんでこんな暗く執念深い自分語りしてるんだか。ええ、努力は大切です。楽しむということも大切です。
ピアノを自分のペースで楽しみたいなあと思い始めた二十代の暮れ。つよしさんの影響もあるんだろうなーと思う。